映画「エンダーのゲーム」自己解釈 ゲームとリアルの違い

 01, 2014 23:31

映画の興行収入は期待値に比例するので CMがとても重要だと改めて感じました。
最近の映画に例えると
アナ雪=曲が頭に残りやすい また既に全米で大ヒットしているから
マレフィセント=なぜ呪いをかけたのか?という非常に気になる問い
この2つはとくに宣伝がうまかったと思います。

宣伝で「あ、これ見に行きたいな!」と思わせるには
・数秒で笑える面白いシーン
・ダイジェストで内容を理解させた後に観客が気になる問い(真実とは? なぜ〜したのか? など)
のどちらかがあればかなり効果的だと思う。



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しかし今回紹介する映画「エンダーのゲーム」は
宣伝の仕方が上手くなかった。
「あの数々の賞を受賞した有名SF小説がついに映画化!」なんていっても
小説は80年代に出版されたものだ。若い者はそんな事言われても知らない(笑)

また、CMを見てもらえば分かると思いますが
エイリアンと戦うSF作品だということしか示されていない。この物語はそこが重点じゃないのに。
この宣伝のせいで観客が戦闘ものだと勘違いし、映画を見た後「期待外れだ!」なんて思われたのでしょう。

実際、私も原作を読んでいなかったので戦闘ものだと思ってましたよ(笑)
映画を見た後なんだか腑に落ちなくて小説を購入し、思いました



なんて勿体のない映画なんだ… と



本当に。内容が素晴らしいのに宣伝力がないのと

映画にするには時間が足りない上に訓練・戦闘に映像の重点を置いているので
その素晴らしさが伝わらなかった非常に勿体無い映画だと思いました。


この映画には
戦争についての答え、リアルとゲームの違い、リーダー性 についての答えが全て描かれているのに
エンダーの思考の描写や言葉が足りない、または分かり辛いので
映画を見た後に観客が深く考えないと本作のメッセージがわからない。
実際、監督の狙いはそこなのですが
もう少し分かりやすいヒントをくれてもよかったんじゃないかな と思います。

何故なら私は 映画制作の魅力は
人々を映像で楽しませながら、大切な事を分かりやすく伝えられる事だと思うからです。
伝えられなければ負けです。



監督の「子供たちに映画を観た後、考えてほしい」という気持ちを尊重したいので解釈を書く予定はなかったのですが
実際、大人でも本作の魅力が分かっていない人が多すぎました。それが非常に悲しい。

なので私はこの作品が大好きだからこそ また自己満足になりますが 
2014年1月に公開された映画「エンダーのゲーム」についての自己解釈をまとめておこうと思います。

こんなに何度も何度も観てしまう映画は初めてなのです笑



今回は小説にも監督の解説にもあまり細かい表現がなかった
「ゲームとリアルの戦争の違い」についての解釈だけをかかせていただきます。



ここからは完全にネタバレになります。







時間がなく細かいストーリーの流れは書けないので
映画を観た事前提で書かせていただきます。

観た事がなく、この記事を読んでから検討している方(または観ないぞという方笑)で
知ってもよければこちらのサイトの「あらすじ(クリックで展開)」をご覧下さい。


またはこのネタあらすじをご覧ください笑

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まずこの世界では子供を2人以上持つ事はできません が
夫婦の子が優秀である場合3人目(通称サード)を持つ事ができます。
もちろん優秀な子は戦場での指揮官の候補者として養成されるので
サードは必然的にそのために生まれるのです。それが主人公エンダー・ウィッギンです。

大人たちはある程度の優しさに攻撃性も兼ね備えた子供を欲します。
エンダーの兄は攻撃性が高すぎ、姉は優しすぎて指揮官候補から外されます。
そしてエンダーは両方をほぼバランスよく持っていました。それが大佐に気に入られます。

しかしエンダーは自分の攻撃性を嫌い悩みます。
彼はまず優しさを持っているので敵を理解しようとします。
そして理解した瞬間それを武器にし敵を打ちのめすのです。


つまり優しい人間と攻撃性は矛盾しないということ。


自分がこの映画から学んだ事の1つ目です。

優しい人間は敵を目の前にした時攻撃的になる
それも酷い人間が許せないという優しさの裏返しである。
しかし何処までが良いのか?敵の攻撃を未然に防ぐために敵を起き上がれないほど打ちのめすことは正解なのか?とエンダーは悩みます。


よく知られているキャラクターに例えると
夜神月君はその裏返しが強すぎて最悪な結果になった と言えば分かりやすいですかね笑

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エンダーの兄のように攻撃性しかないものは相手を聞き入れず打ちのめそうとします。
自分に被害がかかる前に。未来の戦争を未然に防ぐために。
これが戦争であり本作の大人たちの思考です。


そしてエンダーのように敵を理解しようとする者も
理解した瞬間、相手の倒し方がわかり打ちのめします。

しかし理解したとき 倒す事だけに利用するものでしょうか?

「敵を理解したとき愛しもする」

大人たちは知ろうとしないから戦争は避けられない
また敵を知って愛する事はできないのだろうか?これが本作でエンダーが悩むことです。

大人たちは「エイリアンと話ができるわけがない」と決めつけ
エンダーは「でも意思を伝える事はできる」と言います。

これはリアルにも同じ事が言えて
宗教の違いや価値観の違いなど相手の事を理解しようとせず、分かり合えないと決めつけるので戦争はなくなりません。

大人たちはどうせ通じないと諦め軍事力で解決しようとするのです。
その結果本作では
本当はエイリアン(バガー)がもう戦う意思がないのを知らずに大人たちのせいで全滅させられてしまいます。

エンダーは「何故敵はあれから地球に攻めにこないのか?」という事を不思議に思います。
ここからは自信がないのですが
作中でバガーの目的は水、と言っていたので
きっとバガーは水を求めに地球に来たとき生命体がいた事を知り その後冷静に考え自分たちと同じ生命体の命を尊重し侵略するのを止めたのだと思います。

そして実際、バガーの女王はエンダーの脳に交信して会ってお互い意思を伝え合い自分たちを理解してほしいと
エンダーに訴えていた事が後に分かります。


つまり敵が現れたとき 理解しようとしてほしい。
また、理解したときあなたは相手の考えるが解るので打ちのめす事ができるでしょう。
しかし理解するという事は愛する事もできるんだよ、というのが戦争についての答えであり作者のメッセージだと思います。

また、これはゲームの戦争とリアルの戦争の違いでもあります。
ゲームでは勝つ事が重要です。
リアルでは勝つ方法が重要なのです。


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しかしグラッフ大佐達大人はリアルでもゲームの戦争の考えを持った。
こうなるとよく子供に言う「ゲームと現実の区別が付かなくなるわよ!」というのは

現実の戦争をしている大人にも言える事なんじゃないかな、と思えます。
難しいけど、リアルの戦争でリアルの戦争を解ってない気がするね。

ゲームと現実の区別が付かなくなる というのは今、あなたに敵がいないから言える事で
もし今現実でエイリアンと対立するような事になったら あなたはどうする?
きっと大体の人が殺す事だけ考えるでしょう

そんな中冷静に理解しようとするほうが難しいですしね。
しかもエイリアン相手に意志を通じ合える訳がない(と決めつける)

現実もこれと同じような考えを持ってるから戦争がなくならないのでしょう。
通じ合えない、と。

そんな事をこの作品は考えさせてくれました。








ほかにも大切な事はあるしそちらのほうがメインなのですが
それはDVDを買った人は観れる監督の音声解説で全て言われているので省きます。

というより監督の音声解説のほうが重要かつ分かりやすいので是非観てもらいたい。

また、エンダーのいじめっ子達とのシーンで
賢い戦略を持っているのも面白いし

いじめられっこのエンダーがどうやって素晴らしいリーダーに成り上がったのか
リーダー性については小説を読めば分かるでしょう。


「エンダーのゲーム」は戦争について学べる事の他に
主人公エンダーの賢い思考・戦略が面白い作品です。

あなたがもしDVDをレンタル・購入して映画を観た後に監督の音声解説を聴き、
小説を読めば
きっとこの作品が大好きになると思います。

映画はただ観て面白いものが多いです それも悪くありませんが
こういった考えさせられる、学べる映画というのは非常に珍しく価値があります。

それに自分ももう高校生なら 
漫画でなく頭を使う、学べる本も読むべきですね笑


まだこの作品を観てない方は是非観て・読んでみてください。
または貸しますよ!笑



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それでは
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